2019年度7月度例会「日本酒「城下町彦根」の醸造元である東近江市の喜多酒造を訪問」を開催

 7月8日東近江市の喜多酒造において、7月度例会「日本酒「城下町彦根」の醸造元である東近江市の喜多酒造を訪問」を開催しました。

熊川忠氏の挨拶

 前谷例会幹事の司会により開会し、町屋委員会の熊川委員長から町屋活動について報告後、杉本会長が挨拶され、前谷例会幹事より喜多酒蔵(株)のご紹介をされ例会が開催されました。

 例会では喜多良道氏が挨拶をされました。

 喜多酒蔵は文政3年(1820年)初代の喜多議佐エ門が、近江米を使って酒造りを始められた。江戸時代から続く約200年の歴史をもつ蔵元である。お酒の銘柄は「喜楽長」意味は「お客様に喜び、楽しく、酒を飲みながら、長生きをしていただけるように」と念じつつ名づけられました。

喜多酒蔵社長喜多良道氏の挨拶

 喜楽長の求める酒質は、米のうまみを充分に引き出し、心地よい甘みと酸味がバランスよく調和し、あとキレの良い日本酒を目指しています。

 酒蔵の原理原則は同じですが、蔵元により酒の味はすべて違うそうです。これからも地域の為に地域開発の為の酒蔵でありたいと願っていますとのこと。

喜多酒蔵の敷地面積は1,200坪。独立行政法人酒類総合研究所主催の全国新酒鑑評会で、通算18回の金賞を受賞されています。

 引き続きAチーム、Bチームに分かれて、喜多社長の蔵見学と喜多麻優子氏によるパワーポイントでの勉強会がありました。

喜多麻優子氏の説明

・喜多酒蔵の紹介

 蔵の環境

  仕込み水は鈴鹿山系から流れ出る愛知川の伏流水を自家井戸弱軟水の仕込み水。

  周囲の環境は、長閑な田園地。近江米の生産地でもある。

 目指す酒質

  「優しい柔らかな味わい」米のうまみを充分に引き出し、心地よい甘みと、酸味がバランスよく調和しあとキレの良い「喜楽長」を目指しています。

 製造のコンセプト

  香りの特徴・・・香りも味のうち、穏やかな香り。

  味わいの特徴・・・「味の形」、コクとキレ永遠の課題。

  原料米へのこだわり・・・山田錦の縦への味わいの広がり、麹は山田錦。

 製造特徴

  酒造りの第1歩

   原料米処理、自家精米と、限定浸漬。

  麹作り

   温度調整が厳しくできるステンレス製の麹室。

  仕込み

   最大1,500㎏の小さな仕込み。低温発酵ができる仕込みタンク。

   瓶詰め後の冷却装置にて、30度以下に。

 貯蔵特徴「熟成は第二の酒造り」

  酒質に合った適切な温度管理。6基のサーマルタンクでの貯蔵と、蔵内3°Cの冷蔵庫100坪と瓶貯蔵酒蔵の近くに、冷蔵倉庫を100坪賃借している。

  日本酒の微生物

   並行複発酵

    糖化と発酵のバランス

   麹

    糖化作用、米のデンプンを糖分に変えます。

   酵母

    酵母作用、糖分をアルコールに変えます。

   酵母造り(速醸酵母)

   私用酵母

    14号酵母、1401酵母(泡なし酵母)京都酵母(7号系)

   自家酵母

    滋賀県工業技術センターに保存、9号系酵母、香り系酵母。

 最後に、温故知新の中で伝統と文化の継承をしていきたいと述べられました。別チームは喜多社長が、酒蔵にて酒造りの方法を細かく説明され終了しました。

喜多良道氏 酒蔵での説明

 きき酒勉強会では、きき酒の方法とリストの説明があり、出品酒にてGATのメンバーがきき酒をされました。

 場所を「魚清」さんに移し、喜多良道氏・喜多麻優子氏をお迎えして懇親会でおおいに盛り上がり、閉会いたしました。

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